UbuntuOSをインストールしたラズパイでのVNC接続方法

1月 23, 2023

ラズパイにはHDMIがついていてモニターから画面操作できますが, パソコンからリモート接続できれば, ケーブルも少なくなり便利です. またRaspbianOSであれば, リモートデスクトップとしてVNC接続がデフォルトで可能です. 一方でラズパイのOSにUbuntuを選択するとRaspbianOSのようにデフォルトでVNC接続できません. そこでこの記事ではUbuntuOSをインストールしたラズパイでのVNC接続方法を紹介します.

セットアップ

ラズパイ側

画面共有

設定->共有->画面共有

  • “このスクリーンを操作する接続を許可する"にチェック
  • アクセスオプションの内, “パスワードを要求する"を選択し, パスワードを設定

vinoの暗号化方式

PCとラズパイのUbuntuの暗号化に互換性がない場合は接続できなくなるので, 暗号化を無効化しておきます.

sudo apt install dconf-editor

dconf-editorを起動します.

dconf-editor

“org"->"gnome"->"desktop"->"remote-access"のrequire-encryptionをoff

ダミーのビデオドライバ

ディスプレイを接続せずに, VNCで画面表示させるため, ダミーのビデオドライバを使って X.Org(X11)を動作させます.

sudo apt install xserver-xorg-video-dummy

VNCで接続した画面の表示設定をファイルに保存する. ファイル名の頭の80は優先順位を示します.

sudo nano /usr/share/X11/xorg.conf.d/80-dummy.conf
Section "Device"
    Identifier  "Configured Video Device"
    Driver      "dummy"
    VideoRam 256000
EndSection

Section "Monitor"
    Identifier  "Configured Monitor"
    HorizSync 5.0 - 1000.0
    VertRefresh 5.0 - 200.0
    # 1920x1080 59.96 Hz (CVT 2.07M9) hsync: 67.16 kHz; pclk: 173.00 MHz
    Modeline "1920x1080_60.00"  173.00  1920 2048 2248 2576  1080 1083 1088 1120 -hsync +vsync
EndSection

Section "Screen"
    Identifier  "Default Screen"
    Monitor     "Configured Monitor"
    Device      "Configured Video Device"
    DefaultDepth 24
    SubSection "Display"
        Depth 24
        Modes "1920x1080"
    EndSubSection
EndSection

Section "InputClass"
    Identifier "system-keyboard"
    MatchIsKeyboard "on"
    Option "XkbLayout" "jp,us"
    Option "XkbModel" "jp106"
    Option "XkbVariant" ",dvorak"
    Option "XkbOptions" "grp:alt_shift_toggle"
EndSection

「Modeline “1920x1080_60.00" 173.00 1920 2048 2248 2576 1080 1083 1088 1120 -hsync +vsync」の記述は解像度に合わせて下記コマンドで生成

cvt 3840 2160

生成結果例

Modeline "3840x2160_60.00"  712.75  3840 4160 4576 5312  2160 2163 2168 2237 -hsync +vsync

自動ログイン

電源投入後は一度デスクトップでログインをしないとVNCでログインができないので,自動ログインを有効にしておきます.

設定->ユーザー->自動ログインをON

おわりに

いかがだったでしょうか. ケーブルなしでラズパイにアクセスできると便利なので, ぜひお試しを!